ごあいさつ

本年3月に発生した東日本大震災で亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、被災地の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
この震災は、日本にとって戦後最大の危機であると認識しています。日本がこの苦難を克服し、再び未来へ踏み出すため、丸紅グループは、総合商社の総合力を発揮し、被災者の救援と被災地の復興に最大限の協力と支援を行っていく所存です。
世界経済は、米国の景気改善が、新興国やその他の先進国経済に好影響を与えるという期待から、大幅な景気低迷への懸念は徐々に和らいでいると感じています。しかし、今回の震災が日本の産業界に与えた影響は甚大であり、回復基調にあった日本経済は不確実性が高まり、短期的には大幅な後退が避けられない状況です。また、中国を中心としたアジア各国の金融引き締め、中近東・北アフリカなどにおける騒乱、欧州のソブリンリスク、資源価格の高騰など、世界経済にもまだ不安定要素が残っています。
このような中、丸紅グループでは、2010年度にスタートした3カ年の中期経営計画「SG-12」(SG Dash Twelve)において、全てのステークホルダーの皆様の「期待を超えるパートナー」として、持続的成長、すなわちSG(Sustainable Growth)を達成できる「強い丸紅」を目指しています。
「SG-12」の初年度であった2010年度は、収益面では連結純利益が期初に設定した見通しである1,250億円、さらに、2011年1月に行った上方修正後の業績予想1,350億円のいずれをも上回る1,365億円となりました。当社の過去最高益である2007年度の1,472億円に次ぐ水準であり、極めて順調な進捗を示すことができたと評価しています。
「SG-12」では将来の持続的成長を支える収益基盤のさらなる拡充を図るべく、2010年度から2012年度までの3年間で重点分野に計7,500億円の新規投融資を実施する計画です。2010年度の実績は、計1,600億円となりました。主な案件として、「資源」分野においてはイギリス石油メジャーであるBPの米国子会社からメキシコ湾油・ガス田権益を買収し、「インフラ」分野では台湾新桃電力の持分追加取得や、チリ共和国第3位の上下水道会社イグアス・ヌエヴェ社の買収、さらには、LNG船8隻の保有・運行事業へ参画、また、「環境・生活・その他」ではカナダのローリー風力発電や、マレーシアのGSPP段ボール事業への投資、航空機オペレーティング事業への参画などを実現しました。このように重点分野への投資実績を着実に重ねております。
総合商社の全ての活動の原点は、ステークホルダーの皆様からの信頼です。丸紅グループは、現在のような先行き不透明な時代においても、これまでと変わりなく、社会に役立つ企業としてのこころざしを持ち、皆様のゆるぎない信頼をいただくことで、持続的成長を続けてまいります。
どうぞ今後とも当社の躍進をご期待ください。
皆様の変わらぬご支援に心から感謝致しますと共に、引き続き変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2011年7月
代表取締役社長
朝田 照男

