気候変動への取り組み

三峰川電力(株)における小水力発電

東日本大震災後、エネルギーの多様化や再生可能エネルギーへの関心が高まっています。風力、地熱、太陽光、水力などの再生可能エネルギーは、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素をほとんど排出せず、また、資源を枯渇させない、地球環境の保全に大きく寄与するエネルギーです。

小水力発電は、ダムのような大規模な工事を伴う施設を使用せず、小川や農業用水などを利用した1,000キロワット以下の小規模な水力発電です。環境への影響が少なく、さらに、地域の水資源を活用するため、エネルギーの地産地消を実現する技術として、地域の自立的発展に役立つ可能性を秘めています。

丸紅は、小水力発電事業を重要なビジネスの一つとして考え、2006年からグループ会社である三峰川電力(株)において小水力発電に取り組み、現在は下記の小水力発電所を運営しています。

丸紅は、2020年までに日本国内で30カ所程度の小水力発電所の開発を目指し、全国で、地域環境に優しい再生可能エネルギーの創出に積極的に取り組んでいきます。

発電所名 所在地 年間発電量
三峰川発電所/第三発電所 長野県伊那市 150万kWh
三峰川発電所/第四発電所 長野県伊那市 300万kWh
蓼科発電所/蓼科第二発電所 長野県茅野市 300万kWh
北杜市村山六ケ村堰
ウォーターファーム
山梨県北杜市 460万kWh
  • 「地域に近い発電所を目指して」三峰川電力
  • 小水力発電所(山梨県北杜市)

持続可能な植林事業

世界の森林面積は、20世紀に入って急速に失われています。森林は、地球環境保全・生物多様性維持・土壌保全・水源涵養などの多面的な機能を有しており、これらの機能は私たちの生活と深くかかわっていることから、「持続可能な森林経営の推進」が必要とされています。

丸紅グループは、オーストラリア、インドネシア、中国の3カ国で、持続可能な植林事業(*)を展開しています。現地では、原生林を伐採してその跡地に植林するのではなく、地域住民の生活や生計を脅かさない土地へ植林する方法を取っています。成長が早く6年から10年で成木となるユーカリやアカシアなどの広葉樹を中心に、植林、育成、管理、伐採を計画的に繰り返すことにより、製紙原料となる木材チップの安定供給と持続可能な植林経営を実現しています。

*持続可能な植林事業:
8年で成木となる樹種の場合、1年目から8年目までは、毎年新しい土地に植林を行う。9年目には1年目に植えた分の伐採が可能になり、伐採した後の土地に再植林を行う。

  • WAPRES社植林地

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なお、オーストラリアで植林・木材チップ事業を行うWA Plantation Resources Pty. Ltd.(WAPRES社)は、森林認証制度が定める基準で運営されており、Forest Management認証(*1)、Chain of Custody認証(*2)を取得しています。
今後も、丸紅グループは、持続可能な紙パルプのサプライチェーンマネジメントに取り組んでいきます。

*1 Forest Management認証
独立した第三者機関が一定の基準を基に、持続可能な森林経営を行っている森林所有者や経営組織などを認証するもの
*2 Chain of Custody認証
独立した第三者機関が一定の基準を基に、認証された森林からの木材・木材製品をそれ以外のものと分別管理している製造・加工・流通業者を認証するもの

持続可能な森林経営(REDD+)

豊かな森林に覆われたラオス北部に位置するルアンパバーン県では、焼畑移動耕作による森林の減少が深刻化しています。同県では、途上国の森林を保全する仕組み「REDD+*」が進められており、丸紅は学校法人早稲田大学、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社、一般社団法人日本森林技術協会、ラオス国立農林業研究所とともにプロジェクトに参画しています。

「REDD+」は、途上国が森林の減少や劣化の防止に取り組み、それによって温室効果ガスの排出量が減少した場合、あるいは森林の炭素吸収量が増加した場合に、国際社会が経済的な支援を行う仕組みです。本プロジェクトでは、焼畑移動耕作に過度に依存しない代替生計手段を導入することによって、温室効果ガスの排出を削減することを目指しています。また、プロジェクトを円滑に進めるため、近隣コミュニティとの連携をベースにした体制づくりも重要なテーマです。さらに、生物多様性保全の観点では、野生動物の保全手法の妥当性に加え、生物多様性条約に基づくラオス政府の計画・戦略に則り、プロジェクトを実施しています。

すでに、これまで行われた現地調査から、水田耕作やコーヒー栽培などの農業、家畜飼育、機織・木工品の製造等が代替生計手段として実施されています。また、森林保全に関する技術支援を行う技術ステーションを各村落に設け、プロジェクトの継続的な実施のための拠点にすることも視野に入れています。

ルアンパバーン県での「REDD+」は、2015年度まではホアイキン村落に限定して進められてきました。ルアンパバーン県全体ではおよそ200万ヘクタールの森林があり、将来的に準国ベースのREDD+事業まで拡大すれば、年間で約300万トンの温室効果ガスの削減量を獲得するポテンシャルを秘めています。本プロジェクトは、二国間クレジット制度(JCM*)の枠組みに組み入れられており、日本の気候変動抑制への貢献も期待されています。

*REDD+:Reducing emissions from deforestation and forest degradation and the role of conservation, sustainable management of forests and enhancement of forest carbon stocks in developing countries (途上国における森林減少・森林劣化に由来する排出の抑制、並びに森林保全、持続可能な森林経営、森林炭素蓄積の増強)

*二国間クレジット制度:Joint Crediting Mechanism

  • REDD CENTERの看板。
    共同実施者として当社の社名も記載
  • 苗床で栽培されている苗木
  • 焼畑された山林

グリーン電力の使用

  • グリーン電力証書グリーン電力証書

丸紅と株式会社パレスホテル(以下「パレスホテル」)は、2016年6月24日にパレスホテル東京にて開催した丸紅の第92回定時株主総会において、グリーン電力証書発行事業者である丸紅100%子会社の三峰川電力株式会社が発行するグリーン電力証書(1,500kWh)をパレスホテルが購入することで、株主総会会場での使用電力をグリーン電力でまかないました。丸紅が株主総会でグリーン電力を使用するのは、7度目となります。

グリーン電力とは、水力、風力、バイオマス、太陽光、地熱などの自然エネルギーより発電された電力のことで、石油や石炭などの化石燃料による発電と違い、CO2が発生しないため、環境負荷が少ないとされています。

丸紅グループでは、今後もさまざまな形で環境への取り組みを推進していきます。




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