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サプライチェーン・マネジメント


丸紅グループは、ステークホルダーとともに進めるCSR経営の一環として、取引先を含めたCSRサプライチェーン・マネジメントを目指しています。
グローバルに幅広く事業を展開する丸紅グループは、さまざまな国や地域にサプライチェーンを構築しています。中でも途上国を中心とした地域では、強制労働や児童労働、地域環境汚染等の社会問題が潜在しています。丸紅グループはこうした背景から、健全な事業継続のために取組むべきCSR課題として、サプライチェーン・マネジメントを重要視し、問題の発生防止に注力しています。
 

サプライチェーンにおけるCSR基本方針

丸紅は、2008年10月に制定した『サプライチェーンにおけるCSR基本方針』に関して2011年12月の改訂に続き、2013年3月にも一部改訂を行いました。

また、丸紅は継続的取引のある仕入先に対して、『サプライチェーンにおけるCSR基本方針』の遵守に対する理解と協力を頂くことを目指しています。
具体的には、同方針の改訂毎に、継続的取引のある全仕入先、及び新たに継続的取引を開始する仕入先に、手交、口頭説明、或いは送付等の方法で同方針への理解と協力を求める体制を構築しました。
これに基づき、2012年10月
2,400社への方針の伝達を完了しています。また、2013年3月の一部改訂に伴い、仕入先へ同方針を改めて伝達していきます。

 

『サプライチェーン労働基準』を満たさない仕入先への対応手順

丸紅は、『サプライチェーンにおけるCSR基本方針』の内、サプライチェーン労働基準を満たさない仕入先に対して、以下の通り対応手順を定め、改善して頂くように要請しています。

サプライチェーン・マネジメント 教育・研修

サプライチェーン・マネジメントを実践するために、丸紅は、役員・社員向けにサプライチェーン労働基準など必要な知識を含むe-Learning研修を実施し、13年3月現在で約3,000名が受講しました。今後も毎年、内容を更新して、継続していきます。

サプライチェーンCSR調査

仕入先における人権や労働環境など『サプライチェーンにおけるCSR基本方針』の遵守状況を確認するため、「アンケート調査」及び丸紅関係者が実際に訪問しヒアリングする「現地訪問調査」を実施しています。

アンケート調査

2011年2月に行ったアンケ―ト調査では、社会的責任投資(SRI*)の代表的指標のひとつである「FTSE4Good Global Index」が定める人権懸念国に所在し、生産時の労働リスクが懸念される製品にかかわる仕入先16社を対象としました。
調査方法としては、児童労働や強制労働などの労働者の人権問題、環境保全、公正な取引など、7項目に分けたアンケートを実施し、現地担当者等がチェックを行います。さらに個別に報告事項がある場合には、案件ごとに報告を依頼しています。
この調査の結果、CSR基本方針に違反する案件はありませんでした。

* SRI(Socially Responsible Investment): 
企業に投資する際にその企業が社会的責任を果たしているか、を判断材料として投資すること

現地訪問調査

丸紅が現地訪問調査の対象とする仕入先は、@「FTSE4Good Global Index」が定めた人権懸念国に所在する仕入先、もしくはA「FTSE4Good Global Index」が定めたサプライチェーン労働基準の高リスクの国に所在し、農産物やアパレル製品などを取扱う仕入先です。
当該仕入先に対して、丸紅関係者が直接訪問し、『サプライチェーンにおけるCSR基本方針』の遵守事項に沿ったチェックリストに基づいて、当該仕入先の責任者との面談や製造現場の視察を行うことで、各社のCSRへの取組み状況を調査します。
本調査は、2011年度より実施しており、2012年度は、コーヒー豆の集荷・選別を行っている2社を訪問しました。

 

(1)     PT. SARIMAKMUR TUNGGALMANDIRI社 ランプン工場(インドネシア共和国 スマトラ島 ランプン市)

 

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インドネシアにおいて、コーヒー豆、及び一部香辛料の集荷、乾燥、選別仕分、販売を行っているPT. SARIMAKMUR TUNGGALMANDIRI社のランプン工場を訪問し、工場長にお話しを伺い、工場内の視察を行いました。

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同工場では、人事・労務関係の部署が設置されており、労務管理・関係法令への対応、法令順守をチェックする体制が構築されていることを確認しました。従業員の採用は、17歳以上に交付されるIDを保持している者のみを雇用しています。賃金・労働環境に関しては、従業員代表との交渉や、個別対応も行っています。

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その結果、従業員の定着率もよく、勤続年数10年以上の社員が多数いることが確認できました。福利厚生面においては、社員用の食堂、個人の荷物保管所などが設置され、従業員に対する細やかな配慮がなされていることも確認できました。

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安全衛生面においては、工場内に配置された清掃担当者50名によって隅々まで清掃が行き届いており、整理整頓された中で業務に従事しています。また、雇用者負担の労働者社会保障に契約社員を含めて加入しており、万一の疾病・事故などに備えています。環境面については、定期的に現地当局による立ち入り調査を受けており、特に問題なく運営されています。
 
     

(2) SIMEXICO DAKLAK社(ベトナム社会主義共和国 DAKLAK バンメトート市)

ベトナムにおいて、コーヒー豆の集荷、精選、輸出を行っているSIMEXICO DAKLAK社の工場を訪問し、同社社長、副社長、輸出入マーケティング部副部長ならびに経営企画担当者にお話しを伺い、工場内の視察を行いました。

同社は、優良企業の証として同国で最も権威ある表彰である大統領表彰を受賞するなど、法令順守の面で同国の手本となる企業となっています。また、定期的に現地当局の現地確認を受けており、労働基準を含む現地法令の順守をチェックする体制が構築されていることを確認できました。同社では、従業員の採用基準を20歳以上と定めており、現在、最年少の社員の年齢は23歳とのことです。また、賃金・労働環境面に関しては、労働組合があり、賃金、労働条件は組合と交渉して決定しています。

安全衛生面については、専門部署を設置し、労働環境の整備に努めています。具体的には、作業員はマスクを着用して作業しており、工場内には労働安全衛生関連の方針や注意事項が随所に掲示されていました。また、雇用者負担の社会保険も整備しています。

環境・社会面においては、UTZ(GOOD INSIDE CERTIFICATE )、RAIN FOREST ALLIANCE、4C(Common Code for Coffee Community)、GAP(GoodAgriculturePractice)などの各種認証・認定(※)を取得しています。さらに、コーヒーの栽培技術の発展と環境保全のため、毎年コーヒーの苗木を農家に寄贈し続けており、今年度は約3万本の苗木を寄贈しています。

※)環境面(環境保護・維持・復元、多様な種の熱帯雨林保護など)、労働面(最低賃金保証、労働者福祉・教育)、安全面(トレーサビリティ)などの分野に関して、認証機関・団体等が多項目にわたり独自に基準を定めており、当該基準に適合している生産者・サプライチェーンに対して、認証・認定を与えています。

 

(3) まとめ

今回の2社を訪問した結果、2社とも真摯に取り組んでおり、『サプライチェーンにおけるCSR基本方針』に関する違反は確認されませんでした。サプライチェーンCSRに関する「現地訪問調査」は、今後も継続的に実施していきます。

 

【2011年度調査】

(1) WONDERFUL SAIGON GARMENT CO., LTD. (ベトナム社会主義共和国 ホーチミン市)

WONDERFUL SAIGON GARMENT CO., LTD.外観

ベトナムにおける、各種ユニフォームの縫製メーカーであるWONDERFUL SAIGON GARMENT CO., LTD.を訪問し、同社社長ならびに工場長との面談、工場内の視察を行いました。

WONDERFUL SAIGON GARMENT CO., LTD.視察前の面談

同工場では、労働基準を含む現地法令の順守をチェックする体制が構築されていることを確認できました。従業員の新規採用時には、身分証明書による年齢確認を行っており、就労している従業員は全員18歳以上となっています。賃金や労働環境に関しても、経営陣と労働組合との間において、協議・交渉が適正に行われていることが確認できました。

WONDERFUL SAIGON GARMENT CO., LTD.工場内の視察

安全衛生面においては、工場内に労働安全衛生関連の方針や注意事項が適切に掲示され、作業員はマスクや手袋を着用して作業を行っており、また、作業工程上、室温が高くなるエリアにはエアコン、扇風機などにより温度調節がなされるなど、作業員の健康管理に関して十分配慮されていることも確認できました。

WONDERFUL SAIGON GARMENT CO., LTD.工場内の視察

環境面については、年に2度、排水の水質検査、廃棄物の処理状況調査等の結果が現地当局に提出されており、環境保全に真摯に取り組む姿勢がうかがわれました。

(2) Thai Textile Development and Finishing Co., Ltd. (タイ王国 サムットプラカーン県)

Thai Textile Development and Finishing Co., Ltd.視察前の面談

タイにおいて、厚地織物を中心とする染色加工を行っているThai Textile Development and Finishing Co., Ltd.を訪問し、同社社長、副社長ならびに工場長との面談、工場内の視察を行いました。

Thai Textile Development and Finishing Co., Ltd.工場内の視察

同工場では、当社以外の取引先からも、環境、品質、労働環境などCSR関連の調査を受けており、労働基準を含む現地法令の順守をチェックする体制が構築されていることを確認できました。

Thai Textile Development and Finishing Co., Ltd.工場内の視察

同社では、従業員の採用基準を18歳以上と定め、新規採用時には、身分証明書による年齢確認を行っています。

Thai Textile Development and Finishing Co., Ltd.工場内の視察

また、労働環境などに関して、定期的に従業員の意見・要求を聞く仕組みや、新しく採用された従業員が現場に配属される前に、人事担当者による就業教育を必ず受講させるなど、研修体制も整備されています。

Thai Textile Development and Finishing Co., Ltd.工場内の視察

安全・衛生面については、定期的に労働安全衛生委員会を開き、チェックと改善を行っています。

Thai Textile Development and Finishing Co., Ltd.工場内の視察

環境面については、現場毎に環境担当者を設置して、管理させているほか、染色の工程で発生する排出物のリサイクルとリユースを進めており、廃棄物の削減に取り組むなど、全社を挙げて環境に配慮していることが確認できました。

(3) まとめ
今回の2社の訪問調査では、特に問題は確認されませんでした。サプライチェーンCSRに関する「現地訪問調査」は、今後も継続的に実施していきます。

現地から

酒井 信二社長

酒井 信二社長

いつもとは違った観点からの調査を受け、弊社の管理を改めて見直すよい機会を得た。今後の管理にも生かし、健全な事業継続のためにも問題の発生防止に注力していきたい。

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