「ヴィル・ダヴレーのあずまや」 ジャン=バティスト=カミーユ・コロー
作曲家ドビュッシーでも有名なヴィル・ダヴレーは、パリの中心から西に
12`、車で20分足らずのところにある小さな町です。大小二つの池の周りを森となだらかな丘が囲む風光明美な地です。コローの父が池のほとりに家を購入したのは1817年のことでした。コローの部屋は2階の4畳半ほどの小部屋で、池に面して二つの窓がありました。彼は窓辺にひじを突き、朝夕の光を映した水面や木々を眺めて何時間も過ごしたということです。庭には泉水と小川が流れ、川を挟んで小高い土手の上にはあずまやがあります。今もその家は残っていて、人が住んでいます。
コローは同地の自然を題材に160点もの油彩画を残しました。特にこの絵はコローの思いの込もった作品です。
1847年の夏、父の看病でヴィル・ダヴレーに滞在中に描きました。手前で新聞を読む父、橋の手すりにもたれて何やら会話する母と姉、写生から戻ったコローを小道で迎える姉婿セヌゴン氏。家族が愛情込めて描かれています。コローはこれを母の誕生日にプレゼントしました。




