ソウル/韓国
自称“温泉研究家”!?がご案内 ソウル近郊で人気の温泉
関本 進/丸紅韓国会社
ソウルは物価の安い街ではありませんが、こと交通費に関しては例外です。東京並みに整備された、環状線を含む9路線が市内を縦横に走る地下鉄の初乗り運賃は1000ウォン(約80円)ですが、Tマネーというプリペイドカードを使えば900ウォンに。また地下鉄とバスは同一料金体系で、Tマネーさえあれば乗り継ぎ自由。タクシーも初乗り1900ウォン※(約150円)なら立派な庶民の足でしょう。さらに韓国では高速バス網が充実、特にソウルからは便数も多く韓国国内津々浦々まで低料金で行けます。
この安くて便利な公共交通機関は、車の運転を自粛している自称” 温泉研究家“にとっても心強い味方です。
今回はソウルから安・近・短で行ける定番温泉スポットをご紹介しましょう。
温陽(オニャン)温泉
龍山(ヨンサン)駅から特急列車で約1時間。600年前、訓民正音で知られる世宗が眼病の治療に立ち寄って以来、歴代の王が訪れたとされる由緒正しい温泉です。泉質は59度の高温ラジウム泉で、街並みには、いわゆる温泉情緒はありませんが、手軽な保養地として1年を通して賑わっています。
周辺には韓国の国民的英雄・李舜臣(イ・スンシン)将軍ゆかりの史跡等が点在。またバスで30分も行けば新羅時代から温泉があったという硫黄泉の道高(ドゴ)温泉や、2001年巨額の投資で完成したナトリウム泉の牙山(アサン)温泉といったバラエティーに富む温泉を楽しむことができます。
利川(イチョン)温泉
ソウルの南東60qに位置し、高速バスで1時間半の利川温泉は由緒ある米どころで陶磁器の街としても名高く、温泉・グルメ・カルチャー体験を一度に楽しめるスポットとして、近年日本人観光客も増えているようです。
湯元でもある市内唯一の特級ホテルに併設された温泉施設は高級スーパー銭湯といった趣で、温泉気分満喫とまではいきませんが、石釜で炊いたピカピカご飯を20種類以上のおかずで食す利川米定食は味、量ともに大満足。これで1万ウォン(約800円)なら客が遠くから来るのもうなずけます。
またバス車中での運転手や相乗りした乗客との会話も一興です。方言があって内容が聞き取りづらいので、正直相づちを打っていることの方が多いわけですが、四方八方からのハングルの嵐にトホホとなったことが、振り返るといい経験だったと思えるから不思議です。
やはり旅は“するもの”ですね
※ 一般タクシーの場合(2008年4月1日現在)
2009年6月より2400ウォンに値上げ
温陽温泉駅に飾られた李舜臣祭りの灯ろう壁画
ソウル最大の江南高速バスターミナル
白孔雀と腹ばいウサギの睨めっこ(ウェアム民族村にて)
丸紅グループ誌『M-SPIRIT』No.52(2009年7月発行)より



