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世界の街から

アテネ/ギリシャ

愛すべきギリシャ人気質

加藤 伸一/丸紅 アテネ出張所

 遺跡や美しいエーゲ海の島々など、観光資源に事欠かないギリシャには、既に日本から訪れたことがある方も多いことと思います。そこで、歴史や観光情報は諸々の出版物に譲るとして、私からは「住んでみて感じたギリシャ人観」の一部をご紹介したいと思います。

(1)こども好き
 子供を連れて散歩に出たとします。すると路上ですれ違うギリシャ人の大半は、全く赤の他人のわが子にも満面の笑顔を振りまき、頭を撫でまわすだけに留まらず、時には親に断りもなく抱きつき、キス攻めにさえします(わが子の見た目が特別にかわいいから、という訳では残念ながらなさそうで、ギリシャではどこでも見かける光景です)。まぁ大人同士のあいさつのハグ、キスというのは一種の文化みたいなものと理解できるのですが、通りすがりの見ず知らずのギリシャ人に初めて抱きつかれた時の子供(親も)の驚きは尋常ではありませんでした。もともと感情表現がストレート、という国民性もあるのでしょうが、とにかく皆、子供が好きみたいです。

(2)アバウト
 と、いうと聞こえが悪いですが、時間的にも金銭的にも細かいことは気にしません。それが如実に現れるのがスーパーのレジ精算。これが日本であれば、釣銭の1円玉が無くなった時、レジ係は補充してもらうために別の店員を呼び、きっちりお釣りを支払ってくれますし、客の方も、たとえ待たされても1円にこだわります。ギリシャのレジ係はというと、客にひと言の断りも無しに勝手に釣銭を端折りますが、客はそれに対し目くじらを立てることは一切しません。なぜなら逆に繰り上げて釣銭をもらえることもあるからです。スーパーに限らず、ギリシャ人には釣銭を正確に払おう、もらおう、という意識は結構希薄です。一体この国の店の帳簿はどうなっているのだろう、と心配してしまいますが、客も店も長い目で見ればきっと帳尻が合っているに違いありません。ある意味ムダが無いと思いませんか?

 ほかにもお国柄、風習の違いなどは枚挙に暇がありませんが、私から見て特に愛すべきギリシャ人気質、ともいうべき2つをご紹介しました。ギリシャにお越しの際は、ぜひ注意して観察してみてください。

アテネの象徴 パルテノン神殿 アテネの象徴 パルテノン神殿 リカヴィトスの丘教会 リカヴィトスの丘教会 コリントス運河 コリントス運河


丸紅グループ誌 『M-SPIRIT』 No.45 (2008年5月発行) より

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