テヘラン/イラン
高すぎる鼻が悩みの種
間瀬 直也 /丸紅イラン会社
2005年3月、超満員のテヘラン・アザディスタジアムで、サッカーのワールドカップアジア最終予選、日本対イラン戦が行われました。衛星中継をご覧になった皆さんの中には、イラン代表チームの卓越した個人技とともに、競技場の端から時折のぞく美しい雪化粧の山並みに目を奪われた方もいるのではないでしょうか。アルボルズ山脈のふもとに位置し、標高1,000mを越える首都のテヘランでは、冬になると大雪が降ることも珍しくなく、近郊のスキー場は多くのスキー・スノーボードファンでにぎわいます。
よく知られている通り、イランはイスラム教の国です。お酒や豚肉はご法度、女性は外出時には「へジャブ」と呼ばれるスカーフで頭髪を隠し、コートを着てお尻を隠すことが義務付けられています。一昔前までは、「チャードル」という伝統的なイスラムの真っ黒なマント姿の女性が多かったようですが、最近のテヘランでは、色とりどりのへジャブやコートを着る女性が増えています。週末、バザール(市場)やショッピングセンターに出掛けると、思い思いにお洒落した若者たちが、ショッピングを楽しむ光景を目にします。へジャブにもシーズンごとに流行があり、昨夏は断然ターコイズブルーでしたが、秋以降はシックなペイズリー柄や、長いフリンジの付いたものが人気のようです。色・形もさまざまで、目を楽しませてくれます。
流行と言えばもう一つ、最近イランでは美容整形が流行しています。サッカーのイラン代表チームの面々を見てもお分かりの通り、概して目鼻立ちのはっきりとした美男美女の多い国ですが、イラン人女性の悩みの種はその高すぎる鼻らしく、鼻を削る人が多いようです。鼻の低い私たち日本人には、うらやましい悩みに思えますね。
テヘランは30歳以下の人口が7割以上を占める、若くエネルギッシュな町です。雄大な自然に囲まれ、革命や戦争といったさまざまな歴史を乗り越えながら、日々変わり行くテヘランにぜひお越しください。
アルボルズ山脈の山並み
テヘランの大雪
バザールのヘジャブ屋
代表的な料理、ケバブ(羊の焼肉)
丸紅グループ誌『M-SPIRIT』No.31 (2006年1月発行) より



