2012年

2012年入社式 社長訓示

2012年4月2日
丸紅株式会社

1.はじめに
皆さん、入社おめでとうございます。役員・社員を代表して、心から皆さんを歓迎致します。早くも、世界で活躍する自分の姿を思い描いて期待に胸を膨らませ、武者震いをしている頼もしい方もいるでしょうし、これから待ち受ける様々な変化に多少の不安を感じている方もいるでしょう。丸紅での社会人生活をスタートするに当り、今日、この場で感じているフレッシュな気持ちをいつまでも忘れないで頂きたいと思います。

2.当社の現状
まず初めに、皆さんの入社されたこの2012年度が、会社にとってどのような年であるかについてお話をします。

既に耳にしていると思いますが、2012年度は、2010年度からの3ヵ年にわたる中期経営計画『SG-12』の3年目、すなわち、仕上げの年であります。2011年度の業績は、来月初めに発表する予定ですが、当初目標とした連結純利益1,700億円を超え、史上最高益を更新することは間違いありません。

そして2012年度は、その連結純利益を2,000億円の大台に乗せ、全社一丸となって未知なるレベルの領域に突き進んでいこうとしています。その歴史的な目標に向かって、会社全体に勢いと活気が満ち溢れている中、皆さんを迎えることができたことを共に喜びたいと思います。

社内はいま、素晴らしいビジネスチャンスに取り組む姿勢や気概に満ち溢れています。それはつまり、新しいマンパワーが社内の、そこ ここで、求められているということであり、多くの活躍のフィールドが皆さんには約束されているのであります。皆さんは、本当に「よい時期に入社することができた。」 と言えます。

3.すぐそこにある危機
しかしここで一つ、今このタイミングであるからこそ聞いておいてほしいことがあります。2000年前後にあった当社の経営危機のことであります。

いわゆる1990年代のバブル経済崩壊による負の遺産の処理が思うように進められず、2001年12月には当社の株価は58円まで下落することとなり、丸紅はマーケットから退場のレッドカードを突きつけられたような状態だったのです。

ただし、そのドン底の状態にあっても、わたくし自身は、丸紅が潰れるなどということは全く考えませんでした。その最大の理由は、営業・管理を問わず最前線で優秀な人材が、目の色を変えて頑張っているのをこの目で見ていたからであります。事実、その後、会社はマーケットに示したコミットメントを着実に実行してV字回復を果たし、今日に至るのであります。

いま盛んに社内で使っている言葉に「強い丸紅の実現」がありますけれども、「強い丸紅」は、強い人材、優秀な社員が集まって、チームワークを発揮して初めて実現できるものであります。丸紅の将来のため、丸紅が常に強くあり続けるために、皆さんにも一日も早く丸紅の戦力になって頂きたい。そのために、会社も積極的に皆さんをサポートしていきます。若いうちに「現場経験」や「海外経験」を身につけて頂き、強い丸紅の一翼を担って下さい。

4.社是 「正・新・和」
ここで、当社の社是について お話したいと思います。

1949年、戦後の新生丸紅が発足した日、初代社長に就任された市川忍さんは、全社員を前にして、「大会社の矜持を保って『正しくあれ』、進取発展の気分を常に養い『新しくあれ』」と説き、そして最も望ましいこととして 「役員・従業員の和」 の三点を唱えました。
経営理念の拠り所とした社是「正・新・和」は、この講話に由来しています。

例えば一つ目の「正」から連想できる「高い倫理観」は、高潔かつ公正な企業活動を行うこと、言わば「コンプライアンス」の原点です。

「正義と利益のどちらかを取らねばならないような状況に遭遇したら、迷わず正義を貫け」
これが当社のコンプライアンスの原点であります。新入社員の皆さんは、「いかなる理由があっても、不正は許さない、許されない」という断固たる姿勢と行動を心掛けて下さい。

5.商社パーソンとして
ビジネスをやり遂げるのは「人材」でありますから、ここで、商社パーソンとして求められることについて、わたくしの考え方を簡単に述べたいと思います。それは 「積極性」、「スピード感」、「行動力」それと「明るさ」、「ポジティブシンキング」の5つであると、私は考えています。

勿論、それぞれの分野や業界において一目おかれるような、圧倒的なパワーとノウハウを身につけていくことが大前提ですが、常にポジティブに考えること、そしてスピード感を持って、アクティブに積極的に行動に移すということが、総合商社の商社パーソンにとっては、もっとも必要な資質であろうと思います。

それに、やはり「明るさ」が大切。
商社も、最近でこそ自社単独で帰結できるビジネスモデルもありますが、やはり何といってもお客様と一緒にビジネスを展開するわけでありまして、やはりお客様に好かれなければいけない。
ということは、やはり明るく、「あぁ、君とだったら仕事をやっていても面白いね。次の何か新しいビジネスは、君がいるから、丸紅とやろう。」 こういう風にお客様に思っていただくことが、実は単純だけれども極めて重要なことなのではないかと思っています。
是非参考にして、これからの商社パーソンとしての活動をして下さい。

6.最後に
さて最後に、一年前の東日本大震災のことを述べておきたく思います。

数多くの人命が失われ、産業の基盤が揺らぎ、いまなお苦しみに耐える生活を余儀なくされる被災者の皆様のことを思うにつけ、心が痛みます。もちろん、この一年間、当社を含め経済界全体でも数々の支援を実施してまいりましたが、その成果はまだ、十分といえるところまでには至ってはおりません。

被災者の皆様の一日も早い復興・復活のためにも、当社としても皆さんと共に、引き続き復興支援に取り組んで行きたいと思います。

さて、わたくしは冒頭で、皆さんの入社したこの2012年度に連結純利益2,000億円の大台に突入するという大きな目標のことを申し上げました。連結純利益2,000億円を達成できれば、その利益水準は、金融機関を除けば、日本の一部上場企業約1,800社の中のベスト10が視野に入ってくるということです。皆さんは、日本を代表する高利益水準を狙う会社の一員となったわけであります。

今日、丸紅株式会社の一員となられた皆さんは、丸紅の将来を担うのは自分たちであるということを しっかりと胸に刻んで頂き、まさに今日からその一歩を踏み出して頂きたい。
そして「強い丸紅」を一緒に創り上げていきましょう。

皆さんのご健闘とご活躍を心から期待致しまして、本日の私の歓迎の挨拶と致します。

以上



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