2013年

2013年 社長年頭挨拶

2013年1月4日
丸紅株式会社

本日9時より東京本社16階講堂で行われました、当社社長朝田照男による年頭挨拶を下記の通りお知らせします。

 

 

新年明けましておめでとうございます。
2013年の仕事始めを迎えるにあたり、私から世界の丸紅グループの皆さんに向けて、新年の挨拶を申し上げたいと思います。

1. 2013年の経済環境
昨年と比べると、世界経済は若干持ち直すものの、依然として力強さに欠ける回復になると思われます。もっとも一部明るい兆しも見えており、米国では住宅部門や自動車販売に明るさが見られ、家計のバランス・シートも改善しつつあります。一日遅れとはなりましたが、「財政の崖」を乗り越えたことより、2013年度は世界経済の成長エンジンとなることも可能であると思っています。また、中国も輸出の減速が一服し、昨秋を底として次第に持ち直していく方向にあり、今後、景気に勢いがついてくるものと思われます。但し、リーマン・ショック後の世界経済を救ったような2桁成長は今や望み薄です。

わが国では、先に行われた衆議院選挙において経済再生を公約の柱とした自民党が圧勝しました。現在のところ株価は毎日上昇し、為替も想定以上のスピードで円安方向に振れるなど、マーケットは新政権の誕生に期待を高めているようです。但し、真の成長戦略に基づく日本経済の再建が求められており、その観点からもTPPへの早期参画や、電力の安定供給は必須であり、新政権には、期待を確信に変えていけるような政策運営が問われています。

2. SG-12
次に、中期経営計画SG-12の進捗状況について申し上げます。

(1) 収益力
2008年に発生したリーマン・ショックとその後の世界的な需要の減少を受け、2009年度に財務体質の改善を最優先事項として「守り」を固め、改めて「攻め」に転じたのが2010年度から始まったSG-12です。その後、当社の連結純利益は2010年度が1,365億円、2011年度には1,721億円とそれまでの史上最高益1,472億円(2007年度)を更新しました。2012年度は、SG-12の目標として目指してきた2,000億円の達成に向けて、ここまで順調に進捗しています。

連結純利益を初めて2,000億円の大台に乗せ、同時にネットD/Eレシオの目標「1.8倍程度」を達成することでSG-12の計数目標をクリアーし、当社にとって新たな次元に挑む土台が出来上がると考えています。残り3ヶ月、足許をしっかり見つめて最後まで気を緩めることなく、全力疾走を続けて行きたいと思います。

(2) 新規投融資
SG-12では、当初3ヶ年で7,500億円の新規投融資を計画しましたが、連結純利益が想定を上回り順調に推移するのに伴って上方修正を行い、現状では、米国Gavilon社の買収を含めて、3ヶ年で約1兆円の新規投融資を実行する見通しとなっています。

1兆円の中身を見ますと、凡そ資源分野が25%、インフラ分野が20%、生活分野が35%、環境・その他が20%と、大変バランスの取れたポートフォリオとなっています。資源・非資源の良好なバランスを強みとする当社が、今後一層の成長を実現する為の布石を打つことができたと考えています。 

尚、来年度から始まる次期中期経営計画においても、各ビジネス分野の成長戦略を実現するための、質の高い新規投融資による「規模の拡大」・「総資産の積上げ」を進めていくことが、当社の成長ドライバーになると考えています。

3. 心掛けて頂きたいこと
今年、特に皆さんによく考えて実行して頂きたいことをお話しします。

(1)ビジネス分野毎の成長戦略の推進
第一は、成長戦略の推進です。当社では数え切れない数の商品、お客様と共に仕事をしている訳ですが、一つとして同じことを続けていればよい、というものはありません。現在の立ち位置、市場の将来予想、そこで当社がいかなる役割を果たせば最大の価値を生み出すことができるか、これをよく検討した成長戦略が大変重要だと言うことです。

当社が次の次元に進むためには、この成長戦略を実行し、実現することによって、業界における「№1ビジネスモデル」を一つでも多く増やしていかなければなりません。そのためには言うまでもなく、ベースとなるトレードを強化し続けることが必須となります。そしてトレードを通じて商品・お客様・市場を熟知し、トレードに強固な基盤を持ってこそ、成長戦略が立てられ、当社が最大限機能を発揮しうるような事業投資ができるようになる、ということです。

次期中期経営計画に向けて、ビジネス分野毎の成長戦略について議論をしたところですが、戦略の推進に向けた準備は部門内でもどんどん進めて下さい。あとは実行力とスピードです。夫々の分野でタイミングを逸することなく、行動に移して頂きたいと思います

(2)“A”Planの教訓を忘れないこと
当社は2001年度に“A”Planを発表し、未曾有のリストラを断行、その後グループ一丸となって復活に努めてきました。その成果はご承知の通りです。この10年は劇的と言ってよいだけの業績改善を実現できました。しかし、皆さんには常に謙虚であり続け、決して“A”Planの教訓を忘れず、意識の面で緩み・弛みの入るスキを作らないようにして頂きたいと思います。

端的な例として、日頃から経費の無駄を徹底して省き、収益力向上の一助とすることが挙げられます。また既存資産のマネジメントにおいて、どんな小さなものでも綻びや異変を見逃さず、見つけたら即時対応し改善していく意識を常に持っていて頂きたい。これらは“A”Planのような危機を脱する際にはもちろんですが、持続的な成長を実現するためにも、常に心掛けねばならない重要な要素です。

(3)コンプライアンスの遵守
コンプライアンスは全てのビジネスの大前提であり、当社はそれを社是である「正・新・和」にしっかりと刻み込んでいます。当社グループのメンバーとして働くということは、常にコンプライアンスを守り、正義を守る気持ちを持って働く、ということです。この機会に改めて「正・新・和」の精神を思い返すとともに、コンプライアンスの徹底をお願いしたいと思います。

4. 最後に
2013年が始まり、いよいよSG-12は残り僅かとなりました。皆さんと共に、最後まで全力で駆け抜けて、確実に連結純利益2,000億円の達成を成し遂げ、一緒に喜びを分かち合いたい。SG-12期間を通じ、目標としてきた「強い丸紅」の実現は着実に進捗しています。

そしてSG-12の完遂は、当社の新たなチャレンジに繋がります。これまで総合商社の目覚しい業績改善を牽引してきた資源分野は、経済停滞に伴う需要減や、多数の開発が行われている供給サイドの過剰感、更には資源ブームによるコストの高止まりなどによって今後従来と同様の収益性が見込めるか、不透明です。こうした中で、これからも戦略的な新規投融資案件や、付加価値の高いトレードを積み上げることによって、成長を加速し、確実に持続的成長を続けていきたいと思っています。

11月に行われた大運動会の参加人数は、2010年に再開されて以来最大となりました。若い皆さんも含め、同じ方向に向かって一致団結しているのだということを再認識し、非常に心強く感じた次第であります。

この一年の皆さんと皆さんのご家族のご健勝とご活躍を祈念し、私の新年の挨拶とさせて頂きます。

有難うございました。

  • 2013社長年頭あいさつ


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