2018年

2018年 社長年頭挨拶

2018年1月4日
丸紅株式会社

本日9時より東京本社で行われました、当社社長國分文也による年頭挨拶を下記の通りお知らせします。

 


1.はじめに

新年明けましておめでとうございます。新たな気持ちで新年を迎え、こうして2018年の仕事始めの日を皆さんと一緒に迎えることができました。

今年、私は丸紅を「従来の枠組み、商社の枠組みを超える商社」とする出発の年にしたいと思っています。

 

2.世界経済と丸紅を取り巻く経営環境

まずは経済・経営環境の展望についてお話します。昨年の世界経済を振り返ると、各国がおしなべて明るさを示した一年でした。先進国はそろって好調に推移し、米国・欧州・日本など主要国の経済は堅調さを維持しました。中国など新興国も成長し、資源国も回復してきました。

その一方で、大きな潮流の変化が起きています。その流れは3つあります。

1つ目は世界の重心の変化です。
ここにきて、中国の存在感がどんどん大きくなってきていることは皆さんも感じておられると思います。いってみれば、力を背景とした中国型のグローバリズムが伸長しつつあるということです。米国が「アメリカ・ファースト」を掲げる一方、中国は一帯一路の推進やIoT・AIをはじめ電気自動車、自動運転などの次世代技術の分野で自国を巨大な実験市場として活用することで、覇権を取ろうとしているのではないかと思います。こうした米中を軸とするダイナミズムの変化は、世界の針路ひいては我々のビジネスに、様々な影響を及ぼします。

2つ目は、金融環境の正常化です。
超金融緩和は明らかに潮目が変わりつつあり、米国が先行する形で正常化が進められています。昨年は利上げの継続に加えFRBの資産縮小が始まり、今年、一段の巻き戻しが進む見通しです。また、バーゼルⅢなど、金融機関に対する規制も厳格化しています。こうした状況から、今後資金の調達コストが上昇し、調達環境がタイト化する可能性があります。安い資金をいくらでも調達できるという時代は早晩終焉する。厳しい金融環境でも生き残れる様な付加価値の高いビジネスモデルの創造が求められているのです。

3つ目は、産業構造と競争環境の変化です。
デジタルトランスフォーメーションは、先進国だけでなく新興国を含め世界を席巻しつつあり、社会や産業を大きく変えようとしています。その本質はDisruptive、破壊的創造です。あらゆる分野で従来の産業構造を一新するような動きが加速しているのはみなさんもよくご存知のとおりです。

私たちが今、直面している新しい社会は、「機会」と「脅威」が一緒に来る社会だともいえます。世界中であらゆる産業に多くの経営資源を投入している丸紅にとって、こうしたメガトレンドは、新たなビジネスモデルの構築、爆発的な付加価値を生み出す事業転換につながる大きなチャンスであると同時に、もしこのチャンスをつかまえることができなければ、即、脅威ともなります。今までの総合商社の枠組みのままで新しい時代を切り拓いていけるのか。一人ひとりが真剣に、正面から、この問いに向き合う必要があります。丸紅を「従来の枠組みを超える商社」にしたいという私の思いは、そんな時代認識が根底にあるのです。

 

3.ソリューションプロバイダーとしての丸紅グループ

今年は、当社が1858年に創業してから160年の節目の年にあたります。長い歴史の中で時代の変化や危機を乗り越え、今の丸紅を築いてこられたのは、刻々と変化する社会・産業・顧客ニーズに対してソリューションを提供し続けるべく、変貌を遂げてきたからだといえるでしょう。
我々を取り巻く環境が大きく変化しつつある今、我々が自分の仕事をもう一度見直した時、顧客や社会に対して、本当にど真ん中のソリューションを提供できていると云えるかどうか。

デジタル化の時代、社会インフラ、産業構造、個人の行動様式までが大きく変化しつつある時代、本当に顧客・社会に対してソリューションプロバイディングできているかどうかが問われます。一つの商品軸からの発想だけでは最早対応しきれない、言い換えれば、従来の丸紅グループの機能・ビジネスモデルを、新たな時代、顧客・社会のニーズの変化に合わせて別次元に高めてゆく必要があるということです。その為には、現有の丸紅グループの資産、事業、ビジネスモデル、ネットワークをフル活用する必要があります。まず何から始めるべきか。その答えは、ずばり、「丸紅グループを知る」というところからだと思います。

同じ社内でも自分のビジネス以外はよく知らないという社員がたくさんいると思います。でも今年は他ユニット、他本部、他グループにも目を向けてほしい。丸紅グループの様々な事業に興味を持ち、取扱商品を手にとって見たりしてください。実際に行けなければ、お客様、資産、ビジネスモデル、ネットワーク、取扱商品などを見える化・共有化するので、是非見てください。そして自分の仕事と掛け合わせて、何か新しい工夫ができないか考えてみてください。どんな小さいことから始めてもいいのです。今までのビジネス・商品軸を超えた掛け合わせを探す、考えることで、発想が変わります。新しいビジネスの芽を作り出し、異なるビジネスモデルの間で化学反応を起こしていくことが大切なのです。そのために必要なインフラと制度は準備し、丸紅グループの未来を切り開く、志の高い戦略的取組みへは積極的に投資していきます。

今年は、従来の商品軸を中心とした総合商社の枠を超えた商社へ生まれ変わる端緒となる年にしたい。そして、次の100年を見据え、丸紅グループのあり姿について、更に議論を重ね、皆さんと共有していきたいと考えています。

 

4.おわりに

最後になりますが、2018年も考えて行動する、「Think & Act MARUBENI」を続けていきます。

現場へ足を運び、感覚を研ぎ澄まして、社会の課題、お客様の課題を体で感じて下さい。五感を総動員の上で、ソリューションの構築・提供に向け考え、一歩を踏み出せる行動力こそが、新しいビジネスを創造し、未来を切り開くのです。

今年は書道部の顧問をして頂いている著名な書家の岩井笙韻(しょういん)先生にしたためてもらった、「超(こえる)」という書を選び、この壇上に掲げています。従来の総合商社の枠組みを超える商社へ生まれ変わる年という意味を込めて、今年はこの字を選びました。皆さんの夫々の現在から、未来の皆さんのあり姿に向けて、既存の枠組みを「超えて」いきましょう。

この1年、皆さん、健康にはくれぐれも留意し、元気に活躍されることを期待しています。皆さんと皆さんのご家族のご健勝とご活躍を祈念し、私の新年の挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。                   

 

以 上

  • 2018年始挨拶


ページTOPへ